紅林真叶

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愛言葉


「妃、このことは、2人だけの"ねーしょ"だかんな!」


その言葉は、幼馴染である絢斗の口癖だった。
耳にタコができるほど、口酸っぱく言われていたけれど、もう覚えていない。
きっとこれからも、思い出すことはないだろうと思っていた。


けれどこの瞬間、それをはっきりと思い出した。
絢斗が言っていた、あの言葉を。

「俺が世界一の大物になったら、お前を迎えにいく。それまで、待ってろよ! 妃!」

10/26/2022, 10:55:12 AM