あの交差点の角にある お気に入りのカフェ
メロンパフェが美味しくて 休日の午後を過ごした
一人の時間が優しくて 誰にも邪魔されずに
窓際の席で文庫本を開いて 雨降る午後を過ごした
他に何もいらなかった 昨日あの人とサヨナラしたけど
この場所があれば平気だった
泣かずにいられる自信があった
窓の外 雨は上がり 商店街は活気を取り戻すけど
私はこの席を立てないまま
今もまだ入り口のドアを見つめてる
上の空 本を閉じて パフェのアイスは溶けてゆく
私は味わうことも出来ずに
今もまだ開かないドアを見つめている
雨が上がったら あのドアは私にとって
入口じゃなく出口でしかないのに
この席を立つことが出来ない
雨上がりの街に出ていくことが出来ない
きっと泣いてしまうから この場所を離れたら
街に降り注ぐ光を受けて 涙を止められそうにない
終わらないで雨 降り続けて
私をこのお店に もう少しだけいさせて
窓の外 遠い世界 あの人と私を隔てる壁があって
それを築いてしまったのは私
今もまだ入り口のドアは閉じたまま
あなたは入って来ない
もう会えることもない
雨が上がっても 私の心は晴れないまま
6/2/2025, 12:54:28 AM