たーくん。

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霊柩車へ運ばれていく、親父が入った柩。
ムカつく野郎で、口を開けば喧嘩ばかりしていた記憶しかない。
そんな親父が大病にかかり、日に日に弱っていく姿を見て、ざまぁみろと思っていた。
柩が霊柩車の中に入り、後ろのドアがパタンと閉まる。
今日で、親父とはお別れだ。
もう親父は、家に帰ってくることはない。もう二度と。
……。
最後ぐらい、優しくしてあげればよかったな……。
後悔の気持ちを抱きながら、火葬場へ向かった。

3/24/2025, 1:09:56 PM