モンブラコン*
~~~~~~~~~~~~~~『怖がり』
我輩は、高所恐怖症である。だというのに、
現在位置は山頂、木の上である。
どうも、モンスター姉弟の可愛い末っ子です。
事の始まりは1時間程前。テイちゃん(兄)に、
村人三名様から、畑の手伝いの依頼が入り。
「じゃあ洗濯、オレやるよ♪︎」と志願した我輩。
洗濯物を洗濯機に入れる過程で、テイちゃんの
シャツに顔をうずめて、スーハーしていた所、
姉さんに見つかり、今にいたります。
「おみゃあにレコゥダーペロペロ的な趣味が
あるなんて、すらんかったびや…」
「弟(テイちゃん)を直ペロする趣味の人に、
言われたくねぇぇぇ…」
「にゃんだって?はんしぇいしぇ!」
「してますぅっ反省してますぅっ揺らすなてっ」
クリスマスのスターの様に木にくくりつけられておりますが、怖いのは高さだけではなく、
くくりつけている姉さんの尾っぽ、長いとはいえ
体と木の幹を2周半だけで支えるという恐怖。
その時。
ストッと…木を揺らすことなくテイちゃん♡
が来てくれたぁ♡もう安心です♡ま、絶対来てくれるって解ってたからオレ、堪えられた♡
「今日ていぅ今日ば、テイちゃんがなんぼすたって、許さねんじゃが…ら…?……ら…らめ…」
テイちゃんが姉さんに壁(枝)ドンして、顔を近付けていく…のと比例して拘束がほどけていき、
いつの間にかオレの体に巻き付いていたテイちゃんの尾っぽに支えられながら木を降りた。
……帰ろう。帰って薄いバニラの香りを、
もう一度、ゆっくり、堪能しよ………。
3/17/2023, 6:01:52 AM