中学の頃それは、部活終わりの挨拶の時だった。「ゴロゴロ」鳴り響く雷の音、間もなくすると「ビュービューーザーザー」と、激しい雨音が聞こえてきた。突然のことだったが、雨具は持っていた。激しさがおさまるまで待っていても、おさまる事はなく激しさを増していた。親は来ない。わかっていたことだ。傘の骨は折れ、車からの水しぶきでビチョビチョに。その日は雨が止むことはなかった。
5/25/2024, 12:22:04 PM