私は病室の中で悟った。
私はもうすぐ死ぬと。
私は膵臓癌でいつ死ぬかわからない。
でも膵臓癌になる前も幼少期からずっと体が弱かった。
まさか15歳で膵臓癌になると思わなかったが。
私は私に余命があると知っている。
でもお医者さんや両親は隠しているつもりのようだ。
膵臓癌といったら余命半年とか思いついちゃうし、
何より決定的な証拠は
お医者さんと両親が泣きながら色々話しているのを聞いてしまったから。
でも私は知らないフリをしている。
私は別にしんでも構わない。
学校では虐められていて、親友と言える人もいない。
でも両親には伝えていないし、バレてもいないだろう。
私はひたすら病室で考えた。
やり残したこと。あとどれくらいで死ぬのか。
親孝行の内容。
でも結局何も出来ないまま今に至る。
病室でもうすぐ死ぬことを感じた私は
ナースコールを押してお医者さんや両親を呼んだ。
「私はもうすぐ死ぬと思うの。
だから、伝えるね。
今までありがとう」
ーーーこれは病室の1人の少女のお話。
8/3/2024, 6:08:50 AM