ほむら

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ふと、ラジオをつけたら失恋ソングが流れてきた。私には嬉しいことに相思相愛の彼がいるが、というよりいるからこそ、無意識に失うことを恐れているのだ。だから、失恋に関する物を見たり聴いたりすると、自然と涙が出てしまう。

「大丈夫ですよ。貴方が望んでくれる限り、俺は傍に居ますから」

そう言ってソファの隣に座っていた彼が涙を拭ってくれた。いつも幸せを与えてくれる彼から離れたくなくて、腕にギュッと抱きついた。

「絶対離れないでね、私はあなたと共に居ないと幸せになれないから」
「もちろんですよ。俺たちは運命共同体ですから」

私の必死な想いが伝わったのか、彼は頭を撫でるだけでなく、そっと抱き寄せて私を膝の上に座らせてくれた。いつもより甘やかしてあげます、と彼が言うと近くなった私の顔を引き寄せて、そっと口付けをしてくれた。

テーマ「失恋」

6/3/2024, 11:35:26 AM