ワン、ツー、スリー。
初めてだからついついバランスを崩してしまう。
ばたん、と倒れ込む君を受け止める。
ごめんねと軽い謝罪をしつつ、再度2人で立ち上がる。
もうこの手を離さないようにと。
ツギハギだらけの体を隠すように、
純白のチュールのドレスが揺れている。
見た目だけで見れば重さがありそう。
まぁ、今の彼女は皮膚と骨しかないから、
とんでもなく軽いのだけれど。
レコードから流れる音楽に合わせ、歩数を合わせる。
自分の手で工夫してよかった。
日本は火葬文化だもんね。
人の体が、粉しか残らないなんて残酷だよね。
聞き慣れたサイレント、赤のランプが当たりを照らす。
フィナーレだ。彼女を抱きしめる。
二度と会えない現実から逃げるように、
油の海にマッチを投げた。
、踊るように
9/7/2024, 2:48:40 PM