もう二度と関わることのないであろうあなたに、
届くことのないお手紙を書きました。
何通のお手紙を書いたことでしょう。
ポストに投函することもなく、
あなたのことを思い出して書くだけで、
そのまま空き瓶に詰め込むのです。
いつの間にかあなたへのお手紙で、
空き瓶がぎゅうぎゅうになりました。
このまま捨てるには心が決まらず、
そうかといって送るわけでもなく、
それでもなんだかうっすらあなたに届けたくて、
ほんのわずかな爪の先にも満たないほどの期待の気持ちで、
お手紙がぎゅうぎゅうのこの瓶を、
海の波に委ねてみたのです。
8/2/2025, 2:41:45 PM