不整脈

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それは 灯の下で始まった
私が  影であることを忘れた瞬間
きみは わたしに触れた
ひどく 無邪気に

私の輪郭は 最初から脆かった
それでもきみは 手を離さなかった
痛みの中で見せた笑顔が
一番 あたたかかったなんて
いまでも少し 悔しい

優しさと、欲望と、
どちらかだけを選べるほど
愛はきれいなものじゃなかった
それでも選びたかった
きみといることを

何度も壊れかけて
何度も疑って
それでも、
それでもまだここにいる理由を
私は知っている

それは
息を呑むほど優しい嘘より
爪痕残る真実だった

真実の愛とは、
きみに出会ってから
私が変わったということ
そして、
変わったわたしを 
きみが見ていてくれたということ

ただ、それだけ。

7/23/2025, 10:51:58 AM