箱庭メリィ

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神様だけが知っている
この世界のすべて

神様だけが知っている
はずだったけれど

見守ることは出来ても
手助け出来るかは別だから

会いに行った時に恥ずかしくないような
生き方をしないといけないな

もしも目が合った時に
助けてもらえるように


/7/4『神様だけが知っている』





この道の先が
光っているのか
闇が待っているのか
わからないけれど

この道の先に
素敵な何かを置いていけるのは
僕次第だ

虹の彼方に
行けるように


/7/3『この道の先に』




夏になると弟を思い出す

よくソフトクリームやなんかの形に例えられるが
私はそんな楽観的なもの 思い浮かべられない


その昔 夢に見た
双子の弟
置いてきてしまった弟

彼は赤い池のそばで石を積んでいた
ひとつ ひとつ 積んでは
またひとつ

ある程度の高さまで積み上げると
彼が積んだ石の塔は崩れる

泣きそうな顔の彼を見つめていると
彼が顔を上げ わたしに気づいた

それから話をして
彼が私の双子の弟だということ
彼は生まれてからすぐに死んでしまったこと
彼の命は 二人共が犠牲になってしまうはずだったものの
代わりになったということ
色々なことを教えてくれた

そして親より先に死んでしまったので
ここで石積みをしていることを教えてくれた

彼はここで わたしを待っているのだと言った
双子の片割れ
わたしは 彼と ふたりでひとり

すぐにわたしもここに来ると言ったが
彼は首を横に振った

私がここに来るまで
ずっとこんなつらい目にあわせるのは嫌だったけど
弟を泣かせるのはもっと嫌だったから
私は生きることを決めた

私が行くまで 待っててね


/6/29『入道雲』

7/4/2023, 3:12:52 PM