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「初恋の日」


喉が酷く乾いた。声を出そうとしても、出てくるのは弱声にならない声。空気だったかもしれない。
瞬きを忘れてしまうようだった。自分の目に映っていたのは、貴方だけだった。心臓がキュッとなっては跳ねて、嬉しさと恥ずかしさでいっぱいで。顔は火が出ているように暑かった。

「    」

彼と一緒に歩いているときに、言ってみた。
彼の顔を見る。目を丸く見開いていた。目はとても綺麗な青色で、飲み込まれてしまうかと錯覚させられた。
自分は酷く笑顔だったのだろう。彼は、くしゃりと顔を歪ませた。そんな顔も綺麗で仕方なくて、愛おしくて。


あぁ神様!ありがとう。わたし、わたし、わたし!
今とても幸せ。ありがとう、ありがとう、ありがとう!

5/7/2024, 10:20:38 AM