夜鯨

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太陽のようだな
そんなことを言われたことがある。
しかし自分はそうとは思えなかった。自分には熱がない。体温的な意味ではなく、なにか概念のようなものだがとりあえず熱がないのだ。なにか向かって走る熱さも目的のために燃やす熱も何も無くただ“今ここにいる”それだけだった。
そんな自分よりも、彼の方が・・・あの赫赫と熱を燃やす彼の方がよっぽど太陽のようだ。
あの熱で溶かされる奴らが少し羨ましい。あの熱を感じて迎える最後はきっと良いものだ。
そんなことを言えば頭を叩かれるから今日もその様子を見るだけにとどめる。
今日も太陽は近いようで遠い

8/6/2023, 11:22:09 AM