渚雅

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"タイムマシーンがあったら" の受験の前そんなテーマ小論文を書いたことがあった。想定される答えは2つ。過去に行くか未来に行くか。

けれど、その時自分が書いた回答はどちらでもなかった。『使わない』と逡巡の後にそう言葉にしていた。『過去にでも未来にでも行ける道具が目の前にあってすら使わないでいられる人生をすごしたい』のだと。

曰く、過去に行くことはそれまでの自分の否定で。曰く、未来に行くことは将来の可能性を摘み取ることだそうだ。

……それはなんって幸せで現実を知らない人間の意見なのだと今では思う。馬鹿みたいな綺麗事だ。
でも、その愚かなほど気高い前向きさが嫌いではないから。そんな自分で居続けたいと思った。

1/23/2024, 1:36:42 AM