『どうしてこの世界は』
「これ6番テーブルに!」
「3番のお客さんの注文まだー?」
「あっ5番テーブル誰か拭いてきてー!」
厨房内はとてつもなく慌ただしい。
休日でも祝日でもないただの平日だと言うのに...
なんなら怒号まで飛び交っている。
今日は何かあっただろうか。そう考える暇も与えてくれない。
忙しい。しんどい。
けどなぜだろう...この空間が、この忙しさがどうも心地よい。
「...ふふっ。」
なんだか楽しくなってきた。
「おいっ!笑ってないで手を動かせ!」
「あっ、はい。すみません。」
謝りつつも口元の緩みは戻らなかった。
どうやら僕はもう壊れてるらしい。
語り部シルヴァ
6/9/2025, 10:53:13 AM