厄災はいつだって外から訪れる。
そしてそれは自分のせいで訪れている。
それを外から見てみると、ほとんどが取るに足らない出来事だ。
例えば大学受験、本当はする必要がない。
そうさせるのは良い会社に入るとか沢山の事を学ぶとか他人の目を気にするとかそんなのだ。
それは外にある社会の仕組みのせいだ。
そして、それをしたいと思う。
それは、しないといけないと焦る自分のせいだ。
だって、本当はしなくてもいい。
普通に、は無理かもしれない。
でも、生きてゆける。
良い会社への就職だって、資格の勉強だって、大抵の事は本当はしなくてもいい。しなくても生きて行ける。
なのに、自分の中にいる他人に怯えて行動する。
なんて無駄なんだ。
僕は後悔している。
大学に行く為に必死になって勉強した事も、
毎日、毎日、出世の為に媚びへつらった事も、
高校以降、友達と遊びに行かなくなった事も、
あの日、会社を休まなかった事も。
あの日僕は仕事中に過労で倒れた。
目覚めたらベッドの上で、指一本も動かない。
とたんに後悔が押し寄せてくる。
どうせ無駄になるのなら努力なんてしなければよかった。
今までの全部が無駄になる。なくなってしまう。と。
いつだってそうだ。
いつも僕が理不尽な目に遭う。
そう、厄災はいつだって外から訪れる。
そしてそれは自分のせいで訪れる。
ある日突然、予想もしない日に。
しかし、後悔する事だけは許される。
もう、この病室から出ることも、ベッドから起き上がる事さえ叶わないのに。
8/2/2024, 9:48:35 PM