しののめ

Open App

坂のきつい道を歩いている

道は一本道で数メートル先は
ゆらゆらと視界が揺れる

道の周辺は右も左も ずっと先も
田んぼしかない
田んぼ「しかない」というのは語弊か
田んぼの脇には林があり
林からはミンミンと蝉の合唱が
鳴り止む様子がない

近くの商店まで行くのに
あとどれくらい歩けば良いのか
都会しか知らない故
身体と精神が やられそうだ

色々あって ここへ越してきたが
果たしてうまく
やっていけるのだろうか

雲一つない太陽が
容赦なく肌を照らす

額に手を翳し 尚も歩き続ける



暫く歩き ようやく店へ着いた

頑張った褒美にアイスを選ぶ
袋に入ったイチゴのカキ氷か
あずきバーか

実に悩ましい

【日差し】

7/2/2024, 12:36:32 PM