#優越感、劣等感
優越感と劣等感は表裏一体の感情だというが、他者と比べている時に起こる感情である点で表裏一体と言われるだけで、優越感を感じる者が劣等感を、劣等感を感じる者が優越感を、必ずしも覚えるとは限らない。少なくとも私はそうだと思う。
これまでの人生、私が鈍いだけかもしれないが特に他人にバカにされたことはないように思う。その原因を考えるに勉強も、運動も、家族や教師からは何においても中の上または上の下と評価されるからだろう。確かに提示される模試や体力テストの数字は常に上位20%以上にいるので、客観的に見てそういう評価なんだなと素直に受け止めている。容姿についてもさほどネガティヴに言及されることはないので一般人としては及第点というところか。
しかしながら、優越感なんてものはなくただただ劣等感が強い。多分これは親に「なんで1位は取れないの」「なんで100点取れないの」「なんで○○ができて××はできないの」と言われ続けた結果だと思う。期待の裏返しなのだろうが、私は天才でも万能人でもない。
確かに数字で見る限り一般大衆よりできることは多いようだけれど、結局「でも△△はできないしな」と思うことで優越感を覚えるより先に劣等感が押し寄せてくる。褒められればそれはそれとして受け止めるし、プラス評価であることは嬉しいが、だからといって鼻高々というわけではない。「できる人」みたいな扱いはしないで欲しい。「別にトップじゃないんだよな」という気持ちを抱かせないで欲しい。
傲慢になれないという点では良い性格なのかもしれないが、一方で側から見れば「よくできる」人間に分類されがちなので、劣等感については理解などしてもらえない。客観的に見た能力は高いのに劣等感を募らせた人という、ある意味厄介で危険な存在である。一歩間違えて劣等感が許容範囲を超えれば化け物になりかねない。そんな劇薬を胸に抱えて、今日も私は生きている。
7/14/2023, 1:27:49 AM