『波音に耳を澄ませて』
『海が綺麗だね』
『意味知って言ってるの?』
『もちろん』
『海が綺麗だねの意味。それは…』
『貴方に溺れています。貴方に身を預けたい』
『正解』
『海も綺麗だけど、波の音も素敵』
『ずっと、これが続いてほしい』
『私もそう思うよ』
『…俺、ずっと君が好きだった』
『……急に、どうしたの…』
『今日言わないと、ずっと後悔する気がするんだ…』
『…ありがとう。うれしい』
『でも、貴方の気持ちには答えられない』
『…病気のせいか?』
『うん』
『貴方には、もっと素敵な人が現れる』
『さっきも言った通り、俺は貴方に溺れている』
『愛してるんだ』
『……こんな私でも、愛してくれる?』
『もちろん。一生を誓うよ』
『ありがとう』
波の音が大きくなる
まるで、俺たちを祝福してくれているかのように…
あの日本当は、月が綺麗だねって、言いたかった。
でも、俺にそんな勇気なかった…
それでも、俺の貴方に対する気持ちは本当だよ
愛してる
今日も病気と戦うかっこいい彼女と会いに行く。
『いつか、結婚しよう』
彼女の手を握り、そう言う。
『私も、貴方と結婚したい』
泣きながら言う君の姿を見て、俺も泣いてしまう。
俺と一緒に頑張ろう。
神様はいつだって君の味方だよ
7/5/2025, 2:20:49 PM