<ジンジャーエール買って飲んだ
こんな味だったっけな> (「ばらの花」くるり )
大事なことを思い出すように、
記憶をなぞるように、なんども口ずさむ。
大学生の頃、このうたが大好きだった。
旅に出たかった。
ここじゃないどこかに行きたかった。
それはどこでもよくて、どこでもよくなかった。
何者かになりたかった。
何者になりたいのかがわからなかった。
一輪のばらの花を贈りたかった。
あなたじゃなくちゃだめだった。
贈る勇気なんて持ち合わせていなかった。
でも、根拠のない自信に、満ちていた。
自由だった。
今ではどこにいるのかもわからない友人も多い。
みんな元気にしてるかな。生きてるかな。
SNSで辿ればわかるかもしれないけれど、
なんとなく、それはしないで過ごしている。
思い出は、思い出のままにしておきたい。
一輪のばらの花は、まだ隠し持ったまま。
[一輪の花]
2/24/2025, 2:29:13 PM