【手を繋いで】
あなたに愛されたいと思っていた
ちゃんとわたしのことを見て欲しいと思っていた
あなたはわたしのことなんていらないんじゃないかって
それが幼いわたしにはとても恐ろしかった
おばけより殺人鬼より夜のトイレより よほど
少し大人になった今だから思い出せる
幼かったわたしの手を引いて歩いてくれたこと
誕生日にはわたしの誕生を喜んでくれたこと
ごつごつした手でわたしの頭を撫でてくれたこと
でも今はもうあなたと歩くことも
誕生日をお祝いすることも
頭を撫でてもらうこともないんだね
きらいきらいと口では言いながら
期待してたってことはわたしもあなたを愛してたってことなのかもしれないね
お互い世界にたったひとりしかいないのに
良くないところばかり似るから 仕方がないね
12/9/2023, 1:07:31 PM