―ミーンミーン
蝉が一生懸命暑苦しく鳴く中、私は近所の小学校の隣を歩いて通りすぎる。
小学校のグラウンドでは、お昼休みなのか、たくさんの子供たちが走り回っている。
私にもこんな時代があったんだろうが、今では友達の顔や名前をはっきりと思い出すことができない。
この子たちは将来どんなふうに育つんだろうか。
私は、恥ずかしながらも若い頃は小さな子供をうるさく煩わしく思っていた。
大人の言うことを聞かず好き勝手に暴れまわる姿には辟易したものだ。
そんな私にも子供ができた。
かけがえのない宝物だ。
小学校にグラウンドで駆け回る子供たちをみて思う。
-この子たちが国を作り、国を守り、祖国を繋いでいくんだと。
この子たちの未来を守るためなら、私の命などいつでも差し出そう。
そう心に固く誓い、平和を守るための制服に袖を通して今日も歩く。
6/17/2023, 12:05:00 PM