君と来た初詣。
思えば、2人きりで出かけたの、これが初めてだったね。
本当は、年越しの瞬間も一緒にいるつもりだった。
大好きな君と、新年最初の鐘を聞きたかったんだ。
でも、僕のそんな願いは、ただの自己満足だから。
君には、君の好きな人、心から大切だと思える人がいる。
前から分かってたんだ。
僕の思いが報われるなんて無いって事。
でも、この思いを伝えずにいるなんて、男じゃないと思った。
振られるってわかってて、君に伝えたんだ。
‘’好きだよ"
って。
2人きりで会ってくれてありがとう。
彼氏さんにも伝えてたんだね、僕と会うこと。
僕がじゃあね、と言った途端、彼氏さんは君の前に現れた。
愛し合ってるんだって、分かる顔してたよ。
どうか、お幸せに。
僕にとって、君は大切な人。
本当は、僕が幸せにしたかった。
でも、君にとって、彼といることが幸せになるというのなら。
僕は喜んで身を引くよ。
誰よりも、君の幸せを願ってる。
この、鐘の音と共に。
8/5/2024, 12:54:13 PM