好き、嫌い
「おかあさん、」
養子と実母の差。毎日痛感しているものだった。
「うるさい。黙れ」
「ままー!」
「あらぁ、なぁに?」
今の母親は、実母じゃない人だ。
僕は養子としてこの家に引き取られた。そして母親は、僕を嫌っているため、いつもご飯が出てくる保証などどこにも無い。
対して、母親の実子である弟は何もかも甘やかされ、マイペースでのろまな存在になっていった。
そんな弟が、僕に危害を加えようものなら、じっと耐え忍ぶのみ。抵抗すれば、母親にナイフを向けられ、ご飯は一ヶ月以上出てこない。
母親の好きな弟に従い、母親の嫌いな僕は人形になる。
そうでないと、命の保証などない。
だから僕は嫌いになった。
___この母親も。弟も。
____お兄ちゃんなんか死ね!
弟が僕にナイフを向けて、母親のように殺そうと襲いかかってきたのを、僕は難なく交わし、弟を殺した。その後、悲鳴をあげる母親を殺害した。
「二人のこと嫌い!でも、この死に顔は好き♡」
6/20/2025, 6:02:43 PM