夏子

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ここは、素直に初めて自転車に
乗った時の話をしよう…
私の自転車の初乗りは2年生で
最初の自転車はホントにボロボロで
あちこち凹んだり、色も誰が塗ったか
わからない変な青色だった…
今だに、この代物がどこからやって来た
のかは不明だが、まあ初代の相棒は
このポンコツ自転車だった…
男勝りだった私は、最初から転んでも
壁にぶつかってもお構いなしな女の子で
とにかく、上手くなるには「乗る!」
この一択のみ…だから、案外すぐに
庭先をグルグル回りだした…
しばらくして、近場の公道にデビュー
して、調子づいて乗り回していたが
ある日、バランスを崩して左のブロック塀
に倒れ込んだ……
「痛!…」左の甲に大怪我をしてしまった
それもかなり傷は深い…
泣いて帰る…のが一般の女の子だが…
「自転車に乗って」風を切って走りたい
だからばれると1人で走らせてもらえない
そんな風に思って黙って辛抱した…
もう、忘れる位に時間は過ぎたけれど
今も左手の傷跡だけはうっすらと残り
あの頃の記憶と一緒に、私の胸に残っている…

8/14/2024, 1:30:08 PM