香草

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「日の出」

あー、無理なんですけど。
カーテンの隙間から青白い光が漏れ出して見事にブルーな気持ちになった。
隣の部屋から妹の目覚まし時計の音が聞こえてすぐに止んだ。
パタパタとにわかに騒がしくなり空気が動き出すのをまるでアニメの世界のように感じながら、目を閉じた。
夜には訪れなかった心地よいまどろみがすぐに襲ってきてやっと俺は安心した。まだ眠れる。まだ大丈夫。
いつからか日が出ている時しか眠れなくなっていた。精神的な問題が原因なのかもしれない。だけどそんなことはどうでもよくて夜眠れないことに罪悪感を感じていた。人間じゃなくなっていくような気がして恐ろしい。
いつから太陽を見ていないのだろう。このままおじさんになってもこうやって生きていくのかな。
俺の人生で日の出を気持ちよく見られる日は来るのだろうか。
不安な気持ちをうとうととまどろみが押し流していった。

1/3/2026, 12:53:26 PM