【まだ続く物語】
「思えば…楽しい人生だったなぁ…」
白いベッドの上で呟いた。
愛する家族、妻、娘、友人。
沢山の想い出が男の頭を駆け巡る。
「これが…走馬灯ってやつなのか…」
「ちょっと終わるには早すぎるけど…」
「家族に見守られながら終わるのも…悪くない…」
手探りで言葉を並べて呟く男を
妻と娘は優しく見ていた。
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『はーい!お疲れ様でしたー!』
突然の大きな声で男は目覚めた。
『いかがでしたか?チュートリアルの方は』
混乱する男を置き去りに、白衣の人間は話を続ける。
『ある程度の操作方法は分かりましたでしょうか』
『ではこれから、本編をどうぞお楽しみください』
そんな男のお話。
5/30/2025, 1:52:29 PM