誰にも言えない秘密秘密にするために、口を閉ざした。その唇にそっと人差し指を置いて、頭に浮かんだ言葉は霧の向こうへ追いやって、喉元までせりあがってきた言葉は無理やりに飲み込んだ。秘密は秘密のままで。誰にも明かさずに、いつか自分すらも忘れてしまうくらいに、心の奥底へと閉じ込めるんだ。ごめんね、一体何に対して謝っているのかもわからないけれど、そう呟いて、それを秘密にし続ける覚悟を決めたんだ。
6/5/2023, 1:23:47 PM