高嶋のぎ

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空はこんなにも


都会の空は狭い。
ビル群にさえぎられ、屋根や電柱、電線で区切られている。

見上げても、切り取られた絵画のように味気ない。
夜空もダークブルーに彩られ、星ひとつ見えやしない。

ある日、ふとたまたま付けたアニメで、登場人物が星空に感動しているシーンがあった。
古代の話しなのか、見上げた星空の美しさに彼らは神を感じていた。

うらやましい。

正直に思った、その素朴な感動すらない人生を生きている身だ。
神なんて、とうに廃れてしまったコンテンツである。

空は、こんなにも感動できるモノなのか。
昔の空とはもう違うのだろう、とため息をついた。

6/24/2025, 2:48:01 PM