七シ

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『不運な男』




「このアイス美味しそう。
あ、でも太るか…
うわどうしよっかなあ…」

迷いに迷ってカゴに入れた。
レジへ行って、会計を済ませて家に帰ろうとした。少し歩いた所で中学の頃仲良かった奴と偶然遭遇して、

「え!久しぶりじゃん!元気してた?」

正直めんどくせえなと思ってた。
だって、長い話になってくから。

「めっちゃ元気よ。そっちは?」

その後高校生活の話をしたり、進路の話とか
恋バナ(そいつがただ好きな子の事を語ってるのを俺が聞くだけ)もしたり…

「あ、俺もう行かなきゃだわ!じゃあな〜」

「うん、また。」

やっと終わったとため息を付き、急いで家に帰る。
思っていたよりもすぐに着いた。
それで俺は素早くエアコンを付けた。こんな真夏でエアコンなしでは居られない。だってみんなそうでしょう?
そしてやっとアイスを食べれると思ったその時…

携帯の着信音が鳴った。


「……もしもし。」

イラついていた事もあり、怒り気味にその電話に出た。

「もしもし!あの、今…大丈夫だったかな?」

その声の主はまさに、俺が最近気になっている子だった。

「え、あっ、…大丈夫だけど、どうしたの?」

驚いたあまりに声が裏返った。恥ずかしい…
そう言ったらその子は

「良かった〜…あのね!頼みたい事があってね、」

俺はうんうんと頷きながら聞いていた。

「イケメンって噂の子、居るじゃん?その子の連絡先とか…持ってたりしない??」
「ん?持ってるけど…?」

「あ、良かった!その子の連絡先送ってほしいな!良い?」
「分かったよ…。」

じゃあ切るね!送ってね〜。と、その子は電話を切った。凄くショックだ。確かに俺の友達にイケメンの奴が居る…だけどそれ目的だとは思わなかった。

「はあ、失恋しちゃったな。」

なんて、独り言を言った。まじで情けないな俺。
前まで結構良い雰囲気だったはずなのに…

そう思ってたら突然さっき買ったアイスの事を思い出し、俺はアイスを袋から出した。
溶けてませんように…と願いながら用意していたスプーンで一口すくって食べてみた。


うん、柔らかい。やっぱり駄目だった。

だけど今食べたかったから5分も経たないうちに完食をした。

「2つも悪い事があったなあ。」

一言目も最悪なのに、二言目がこれなんて…超最悪だ。


「いつか報われねえかな…」

そんな事を言い、俺はまた窓越しの空を見上げてみた。


こんな最悪な自分もカッコいいかと厨二病らしい事を思ってしまった自分を殴りたい。

11/23/2025, 3:35:38 PM