イカワさん

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どれだけ痣作ったって、血を流したって、やっぱり愛し合ってることには変わりは無かった。

体はダメになっても心がダメになることはないからさ。

でも、それは私だけだったみたい。

貴方は体も心も無傷だったのでしょう?…でもコレは私の妄想に過ぎなかった。…そう思いたかった。

あの拳は、貴方の辛さを心の痛みを具現化したものだから…そう耐えてきたのに。


私にはそんな態度な癖に金髪ロングでミニスカ履いた、あの女にはデレデレしてんじゃん。

それでさ、思ったんだよね。あ、私だけじゃあダメなんだね。嫌、アイツが弱いんだよね。弱いから私が支えて上げなきゃいけなくて。でもそれは私じゃダメだったみたいで。何人か必要だったみたいで、ダメ、だめだったから…。

涙は出てこなかった。痣の数が分からなくなった頃から泣けなくなってしまった。多分、枯れちゃったんだろうね。

だからか、妙に頭が冴えてきて。冷静になって。カバンからスマホ取り出して。あのクソ男の連絡先をスクショ。で、ひとまずブロック。なんかに使えるかもしれないしね。

――あ〜、クソ。なんであんな奴に尽くしてたんだよ。なんで痣作られてんだよ!世界に1つのアタシ様の体だぜ?オーダーメイドしたって完璧にはなんねえんだよ。

あ〜…クソ虚しいなオイ。

こんな日に限って妙に空が澄み渡ってやがる。あ、雲みっけ。ちっせぇなあー…。………。はぁ…。


バイバイって、パイパイに似てるね――

2/1/2025, 2:13:16 PM