〝はたらけど はたらけど なお我が暮らし楽に ならざり ぢっと手を見る〟
約100年前、石川啄木が歌ったこの歌を2025年に生きる私がこんなにも身につまされて感じるなんて、想像出来なかった。
極端に贅沢してるわけでもない。
給料が低いわけでもない。
ごくごく普通に暮らしているだけなのに、常にギリギリなのはなぜだろう。
怒らなかったからだろうか。
声を上げなかったからだろうか。
変化を恐れていたからだろうか。
100年前の石川啄木は何を思ってこの歌を歌ったんだろう。
「しんどいなぁ·····」
青すぎる空は何も答えてはくれず、見上げたまま吐き出した小さな呻きは誰にも聞かれず空へと溶けた。
END
「空に溶ける」
5/20/2025, 2:53:11 PM