NoName

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*愛言葉*

朝目を覚まし、顔を洗い整え囁く言葉。

金の縁に銀の輝き
紅茶の香り

私はいつもの言葉を。

彼は応える。

誠実な彼はいつも私を選ぶ。

彼の美声に満足して朝食を食べる。また昼にも夜にも囁く言葉。

なのに、彼を壊してしまった。
もう元には戻れない。彼を失って私は狂う程の憎しみが…。

林檎に毒を煮込ませて

さぁどうぞ、召し上がれ。

もうお分かりでしょうか?

彼は応える。

「この世でいちばん美しいのはオキサキサマです」

「鏡よ鏡?この世でいちばん…」

「オキサキサマデス」

彼を壊してしまった。もう逢えないのですね。

割れた欠片に映るのは、醜い私。

わかってますよ。この私がいちばん、なのは、いえ、解らない。何故こんな事になったのか、が。

10/26/2023, 10:34:58 AM