学校の屋上から紙飛行機が飛んできた。グラウンドの私の頭を通り過ぎて、遠くの空へ。僅かに見えた人影は言葉を話せない友達のあの娘。顔が赤い、何かに期待するような、諦めたような顔。私は気づいた、あの娘の気持ち。同性だからと蓋をした私の気持ちに火がつく。階段を駆け上がって、屋上への扉を勢いよく開く。「わたし! あんたの事が―」
4/12/2024, 2:45:09 PM