人さがし

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─特別な存在─

中学校の入学式。

初めて入る教室で、隣になった君。

おどおどしながら聞いてきた、小さな疑問。

「…えっと、こんにちは!好きな曲とかある?」

はじめましてにしては思いきったなぁ、なんて思いながら、

『特にないかな』なんて答えちゃって。

それから少し話して、一年間仲良くしてくれた。

まさか二年生連続で同じクラスになるなんて。

「また同じだ、よろしくね!」

その頃には、君は特別な存在になってた。

一年前には想像してなかったろうな、なんて他人事に思ってた。

そして二年生が終わる頃、また一緒になりたいなんて思ったことも、

私にとって驚きだった。

あぁ、また一緒に、笑いたいな。

卒業式まで好きだったら、告白とかしてみたいな。

私の青春は、ずっと続いていた。

3/24/2024, 4:42:42 AM