風が運ぶ島
君の記憶が消えていくなか
鮮明に君が蘇る
遠く離れた土地では
多く収穫された樹の実が
市場へたどり着く
食する果実の実ははたして
同じだったのだろうか
最初から・・・
僕がたどり着いたこの島は
風によって記憶が運ばれる
僕の喜びは時を超え
時空を旅し、差し伸べられた手を
繋いできた
遠い昔の記憶と、身体に刻まれた刻印が
静かに時を戻す
戻る記憶と、ゆっくりと流れる時間の中で
僕は、未知への扉を開く
今度は、どこへ行き
なにをするべきか、運河のように
運命は交差していく
少しばかりの心の軽さと
胸を打つ残像が僕の心を弾ませる
何もしたくない
そう、いいながら
キッチンにある酒を眺める
綺麗なグラスを買おう
そんな僕を、君が心配する
大丈夫、
綺麗に飲む姿を魅せたいから・・
その風が扉を開けて
カウンターへ、座るまで
僕の風は止まらない
3/6/2025, 11:10:36 AM