今日の天気は晴れ。雲ひとつない快晴。
星が綺麗に見える日。
「主様。」
ボクは大好きな人に声をかける。
「良ければ、一緒に星を見に行きませんか。」
「もちろんいいよ。」と言う主様。
一緒に見れるのが嬉しくて心の中でスキップする。
「じゃあ行きましょ!」
今日は見張り台じゃない。外に。
「ふふ、元気だね。」
「だって、………いえ、なんでもないです!」
「…?」
今日は、少し大胆に出たい。
ボクも大人の男性だって。伝えたい。
外に出て、少し冷たい空気を吸い込む。
そして、空を見上げる。
空一面に広がる星。
綺麗で吸い込まれそうになる。
「綺麗…」
うっとりとした目で星を見上げる主様が
星より綺麗で。
ついじっと見てしまった。
「はい…本当…。」
綺麗ですね…。主様。
誰もいない。2人だけ。だから、だから…。
「主様。」
「ん?どしたの?」
そう言ってボクの方を見る主様。
「本当、お綺麗です…」
一言、そう呟いてボクは主様に口付けをした。
「ら、らむり…?」
照れている主様が可愛くて。
もっとしたくなってしまう。
「主様。ボクだって、一人の男です。」
どうか、少しは。ボクのことを男だって、見て。
耳まで赤くして俯いている主様。
小さく「うん…。」と返ってきた。
「ラム…リ…。」
真っ赤な顔で見つめてくる主様。
ああ、もう。本当に。
この人は…「次は容赦しないですよ?」
そう軽く言うけど、
ボクももう我慢はできそうにないです。
口付けをしたのは2人だけの秘密です。
ボクと主様だけの、秘密。
5/3/2024, 10:16:45 AM