Sakuya

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明日は全国的に大雨、雷が発生し、嵐となるでしょう。テレビから天気予報士がそう告げた。
「嵐かー...。どうせ暴風警報が出ない限り、出社なんだよなぁ。いいよなぁ小中学生は。なにか警報出りゃ休みになんだから」
そう呟きながら、俺は明日の支度をする。レインコートと、タオルと、念の為着替えと...自転車通勤だから持っていくものが余計に増える。こういう時に車もってりゃなぁと、免許すら持っていない自分を恨んだ。
「さて、用意も済んだし、寝るとしますか」
朝から大荒れじゃないことを祈りながら、布団に入った。


翌日


ザァァァァゴロゴロピシャァァァン!!!!
「...............」
バケツをひっくりかえしたような雨に、けたたましく鳴り響く雷鳴。もう気分が萎えた、出社したくない。どう言い訳して休もうか思考を巡らせたが、一向に思いつかなかった。
「行くしかないか......」
俺は仕方なく朝の支度をし、腹を括りきれないままものすごく思い足取りで、自転車に股がった。


お題:嵐が来ようとも

7/29/2024, 12:12:23 PM