感情を支配して、思うままに変えて。
そういうことを、貴女は夢見ています。いえ、それに必死に縋りつこうとしています。貴方のご伴侶を見捨てないで済むように、貴女の感情を元の通りに戻すことを、切望しています。
しかし、どれだけ力を込めて願ったとしても、あるいはどれだけ強くそれを否定しても、人の感情を変えることはできません。ある感情を感じること、もしくは、感じないこと。それを思うままにすることは、非常に難しいことです。
一番元々の、幸福に包まれた状態を再現して感じることは、修練を積めばできるようですが、他の感情を意志の力で支配するのは、恐らく不可能でしょう。
ですから、「それ」を否定しないでください。
否定したところで、それは余計に貴女の心にこびりつくだけです。
恐れる必要はありません。今はただの小さな違和感です。それを落ち着いた気分で眺め、もう少し紐解いていけば、貴女が何を欲し、何を忌避しようとしているのかが分かるはずです。
人は、分からないものが一番怖いのです。今は、まさにその状態なのですよ。
ですから、只、落ち着いて。
大丈夫ですよ。まだ何も、恐ろしいことは起きていませんからね。
10/7/2024, 10:59:29 AM