「おや、マスター。どうしたのかな?」
部屋に戻る途中、バーソロミューに声をかけられた。
「バーソロミューか。モリアーティ教授のところで飲もうとしたけど、あいにく閉まってたみたいでね。部屋で飲もうかなと」
「なるほど、ふむ……」
こちらの事情を話すと、彼は何かを考えだした。気になって立ち止まっていると、何か思いついたらしい。
「マスター、君さえ良ければ、私の海賊船で飲まないか?」
教授のバーで飲むとき、結構な頻度で視線を感じていた。彼で間違いないだろう。
別に咎めるつもりはない。至福のひとときを邪魔されたわけでもないからだ。
それに、いつもと違う場所で飲むのも悪くない気がした。
「なら、お邪魔させてもらおうかな」
月明かりの下で、密かに飲むのも悪くない。
お題
「海へ」
※未完
8/24/2023, 10:07:58 AM