récit

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かつてミグラ森の樹々には、たくさんの青い鳥たちが住んでいた。彼らはいつも同じ方角に向かって一つの合唱を奏でていた。それは、青い鳥の王様のために歌っているかのようだった。

ある年のこと、ミグラ森に大きな嵐がやって来た。その吹き荒れる風に、青い鳥たちは空高く無数の方向へと飛ばされてしまった。
その後、嵐が過ぎ去ったミグラ森には、もう青い鳥たちの姿はなかった。

だが、時を経て驚くことが起こった。
かつての青い鳥たちは、あちこちでさまざまな色に進化していた。

今、ミグラ森には、季節ごとに違った鳥たちが南や北から渡って来る。
そして、さくら鳥、ひまわり鳥、もみじ鳥、ゆき鳥などの鳥たちが、いろんな鳴き声で新しい合唱曲を歌う。

彼らは環境を変えることで、自分たちのための特別な歌を歌うのだった。

「渡り鳥」oiseau migrateur

5/30/2025, 12:07:07 AM