「〜ところにより雨が降るでしょう」
朝のニュース番組で聞き流したアナウンサーの声が反芻する。
僕は部屋の中から、窓を打ちつける雨の音を聞いていた。時々、ゴロゴロと音を立てている。昔から雷は苦手だった。今でもそんなはずはないと思いつつ、雷がなったら部屋の電気を全て消してしまう。祖母の脅しのような言葉のせいで、部屋の中は真っ暗だった。
いつもならこの時間はまだスマホをいじっていて、少しの眠気も許さない。しかし今は、一刻も早く眠気を呼び起こそうと布団のなかで丸まっていた。
部屋の中はビールの空き缶や空のペットボトルが占領していた。片付けないといけないと思うごとに、それらは領地を広げていった。ウサギのキーホルダーの着いた赤色のランドセル。落として割れてしまった写真立て。それらをみないように、僕は再び布団のなかに潜った。
小学校近くの裏山。そこの土が大雨によって掘り起こされる映像を鮮明に想像してしまう。
雨の音に混じってサイレンの音が聞こえるような気がした。
ずっと「気の所為だ」と言い聞かせながら、僕はいつの間にか眠りについていた。
お題:ところにより雨
3/25/2026, 3:30:51 AM