「天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、君が今日僕と一緒にいてどう思ったかってことだよ。」
「どうしたの、急に。」
「だってさっきから、『そうだね』とか『私も』とかしか言ってくるれないし。楽しいって言ってくれたけど、僕と一緒にいて本当に楽しいのかも、よくわかんないし・・・・・・」
-仕方ないじゃん。そう言う答え方しか知らないんだもん。
水族館に行って、高校生が行くにしてはちょっとお高いところで食事して。普通に考えたら最高のデートなんだと思う。「非日常的」なことをしてくれると、誰でもドキドキしてくるものだし。
-でも、私にとって日常とそう変わらない。
結局は、いつもと同じ。
楽しいんだろうなって思ったら、私も楽しそうにして。笑って欲しいんだなって思ったら、完璧な笑顔で笑ってあげる。そうゆう「日常」で生きてきたから。今日も同じことをしてるだけだから。
-でも、空はいつも違う
おんなじ「日常的」な毎日でも、明日の天気によって「非日常的」な日々を私にくれる。
晴れの日は、みんなが綺麗に見えて、曇りの日はちょっといつもより世界が灰色に見えて、雨の日は頭がちょっとだけ痛くなってイライラして。
そんなちっちゃな変化が、私にとっては大きな変化だから。
-だから私は、素直な気持ちを口にしただけなのに。
今日はそごくいい天気で、食事をしたところから見た景色も綺麗で、水族館のイルカのショーも、イルカがジャンプした時に太陽の反射ですごく輝いて見えた。
-だから天気の話をしたのに。
-だから「日常的」な日々の今日でも、私なりに君といた「非日常的」な今日の感想を、精一杯伝えただけだのに。
5/31/2023, 11:08:05 AM