アスパラ・マラソン4世

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     未来の記憶

俺はたまに未来が見える。

小さい頃は周りに自慢していたが誰も信じてはくれなかった、だからそのうち誰にも話さなくなった。

そんな力があるってのに、俺は気づいたら社畜なっていた。

今日も帰宅は0時間近。
適当に飯を食って、風呂に入って寝る。
そんな日がずっと続いてるし、この先もずっと続くと思っていた。

そんなある日
俺はいつも通り残業をしていた。
明日の会議の資料を作ってくれ、なんて帰り間際に言われるのは日常茶飯事だ。

残業をしていると、一緒に残っていた後輩が来た。
「先輩お疲れ様です」と、俺に暖かいコーヒーを差し出してくれた。
その優しさが染みて泣けてくる。

「先輩、仕事しながらでいいので話聞いてください」

なんて、急にかしこまるから何かと思った。

「俺、先輩が好きなんですよ」と
唐突にそんな事を言われた。そんな事を言われたらやっている仕事も手を止めてしまう。

俺の同期にバリバリ仕事のできる女が居る、そいつの話だと思った。
だが、違かった。俺の名前を出してきた…

神様 、俺こんな未来見えてないですよ

2/12/2025, 1:19:59 PM