終わりなき旅
終わらない旅、か…。
親から子へと連綿と続く人の歴史は、
人という存在がある限りという条件が必要となる。
人よりも長寿の木や石も風化して、何れは姿を消してしまう。
この世界にある限り、時間の縛りはある。
この世で消えず、旅をする存在なんてあるだろうか。
無い頭を必死に捻って唸っていると、目の前にカードが出てきた。
久しぶりのカードには「水」と書かれている。
なるほど。
人や動植物にとっても欠かせない水は、常にこの世界で循環し続ける。
その様は、終わりなき旅と言えるのではないだろうか。
もしかしたら人や動植物と違って、地球が終わる日まで、粛々と循環の旅をしているかもしれない。
たくさんの命を支える偉大な存在は、今この瞬間も世界中の彼方此方を静かに旅しているのだろう。
地球の異名「水の惑星」は、伊達ではないようだ。
5/30/2024, 11:34:40 AM