この世界にある美しきもの。
それらを見つけ、「美しい、美しい」と愛でる。
そんな──貴方の心が、美しい。
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さて、夜も更けて来ましたし、自分の時間がやってまいりました。
どうも。私、ドリームメーカー(夢制作人)。
またの名を「記憶管理人」と申します。
お初の方はどうぞお見知りおきを。
初登場は昨年の8月28日、傘の御人にお茶を振る舞われる人物として登場しました。
まぁ、名前だけの登場だったんですけど…。
最近やっと、カードの御人ともお話しすることが出来ました。
初登場から、再登場までに何ヶ月もかかるって酷いと思いません?
まあ、自分の性質が原因ともわかっているので、仕方ないのですが。
私、思考の海から言葉を拾い集めて物語を作ったり、本体の記憶の管理をしております。
思考の海は面白い場所でして、傘の御人いわくゴミだらけなんて言われてしまいますが、ほらこれ。
幽き(かそけき)─意味は、今にも消えてしまいそうなほど、薄い、淡い、あるいは仄かな様子を表す語。美しい言葉でしょう?
さっき、思考の海から拾い上げた言葉なんです。拾い上げた瞬間、なんて美しい言葉だろうと、ほうっと思わず息が漏れてしまいました。
喜び勇んで傘の御人に見せつけましたら、
「何だその言葉の残滓は」と言われてしまいました。
どうやら彼には、この文字がちゃんと見えなかったようです。
彼にとって、海に落ちてしまったものはゴミなのかもしれません。
こんなに美しい言葉が見えないなんて悲しいですよね。
かつて、海に落ちたものは、この世界に吸収され、知識へと昇華されていくというサイクルでした。その為、たとえ海に落ちたものだとしても彼にも読めたんですけどね。
だけど、少し変化していることもコレで確信しました。
以前は拾い上げたものを見せても、彼は文字の形はおろか、何も見ることはできなかったのですから。
彼にとって私は奇人だったでしょうね。
海から、見えない何かを漁るヤバい人に映っていたに違いありません。
まぁ、彼は理性的な人物ですから、私に何かを言ってくることはありませんでしたが。
私は私のお仕事をしているという認識だったか、または、何にも興味を持たなくなってしまっていたか─。
何となくですが、後者な気がします。
理性的であり過ぎるが為に、感情を押し殺すことに長けてしまったのが、今までの彼ですから。
やはり、あのクリスマスプレゼントの存在は大きかったようです。
これからココはどの様に変化していくのでしょうか。
願わくば、美しいものへと変化していきますように。
そんなことを私は思っているのです。
1/16/2024, 10:54:43 AM