君はクリスタルだ。
まだ誰にも見つかっていない。
磨かれていなくて不細工。でも磨けば誰よりも美しい。
だけどそれは僕だけが知っていればいい。
今日も大好きな君の為、一番に教室に来て机に花を置く。もちろんメッセージとともに。そうすれば君に近づく虫たちだっていなくなる。
教室の隅で1人。無造作に伸びた草のような前髪と、岩のように大きく分厚いメガネ。それらに隠れたクリスタルのような君。
少し寂しそう。だから僕が声をかけるんだ。「大丈夫?」って。
それだけでキラキラとした目を向ける。あぁ、君って本当に純粋無垢なんだね。
花瓶に生けられた一輪のシロユリ。机には君に向けられた暴力的な言葉。誰がしたかも知らずに。
まぁそれで君が僕を見てくれるならなんだっていい。
ずっと、僕だけのクリスタルでいてね。
7/2/2025, 10:51:59 AM