未知亜

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ㅤ涙には理由があると思ってた。
 悲しい涙。悔し涙。怒りの涙。孤独の涙。そして、うれし涙。

 あなたと夢の中で同じ部屋に泊まっていた。前にも二人でここに来た時の話をあなたはずっとしていて、そんなこともあったねと私は頷いて聴いていた。
「朝ごはん食べに行こうよ」
 とあなたが笑って立ち上がったところで、なぜか私の目からすうっと涙が零れて、それで目が覚めたのだった。


『涙の理由』

9/27/2025, 1:37:21 PM