三羽ゆうが

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きらきらと輝く光に手を伸ばす。掴もうとすればする程遠くへと消えていく。


隣にいるのは自分じゃないと分かっている。分かっているのにやめられないのだ。蛾が光に集まっていくように、傍から離れる事ができない。

突き放してくれ。いっその事、その冷たい視線を自分に向け





「嫌だっ!!!」

自分の声で目が覚める。最悪の目覚めだ。少しの間虚無感と倦怠感からぼーっとしていると、ピロリンと通知がなった。

『おはよう』

いつもの習慣だ。おはようとおやすみを送り合う事は習慣になっていた。今日も義務感から返信をする。明るい明るい返信。

__おはよ!きょーも頑張ってね!

このきらめきに魅了されている間は、ずっと君にとっての理想の自分を演じるからもう少しだけ夢を見ていたい。


『きらめき』

9/4/2024, 11:20:05 AM