『幸せに』
「やっぱり桜は綺麗だなぁ」桜が咲く夜、独りの少年が桜を見ていた。
「いやぁ、お前は花より団子だろ〜」
「あぁやっぱりばれちゃってたか!」
友人は僕の肩を掴みながら言った。
「僕はちょっと思いだすんだよ、あの日の事」
「あぁ、あの日か俺の母さんが他界した日だろ?」
「お前が死ぬほど泣いててさ、僕まで泣きそうになったよ」
「はは、そんな事いうなよ!母さんはきっと天国にいったさ!」
「わかってるんだ、わかってるんだけど…」
「なんだ!なんか言いたい事があるなら言えよ!」
「僕寂しいよ、お前がいなくなって」
「なに言ってるんだよ!俺はここにいるよ!」
「お花置いていくから成仏しな、親友」
そこには沢山の花があった。
「な、なんだこれ…」
「じゃーな樹」
「待ってくれ!なんで置いていくんだ…!!」
あぁ、そうか。俺は母さんが死んだ日に飛び降りたのか。母さん、俺成仏できないよ…天国で待っててくれ。
「なぁ、親友。幸せにな、死ぬなよ」
そう言われた気がした。
桜は散る事を知らなかった。
4/1/2026, 9:06:48 AM